休日を利用して今お家を設計中の、日光市へ現地調査に行ってきました。
敷地は整地が進み森が開けてきました。
敷地の道路の方向にはランドマークのような山があります。
ご近所のおじいさんにこの辺りの風向きや季節の住まい方など教えてもらったいついでに
山について聞いてみると、
かなりの郷土史通で、かつてこの辺りを治めていた
板橋将監親棟(いたばししょうげんちかむね) という難しい名前の
武将が山城を築いて拠点にしていた山であることを教えてくれました。
そして 「是非山に登って、その素晴らしい眺めを山頂から見てこの辺りを知ってほしい」 と
強く!進められました・・・・・ そして思いがけず独り登山(といっても比高150mほどですが)が始まりました。
登りはじめてすぐに、あまりの急斜面と誰もいない森の中で不安と後悔がやってきました。
かつての石垣の名残が見受けられました。 おじいさんの話ではこの山の付近は
硬い花崗岩が採れるところだそうです。 お家の一部に使えるかなとも思ったりします。
それにしても急斜面! 昔の人はここを毎日登城したの?!
山道の隙から計画中の敷地が見えました。
ようやく山頂付近へ。 尾根伝いに関東ロームの赤い道がつづきます。
ちょっとセザンヌの絵のような、陰影や樹形が印象的な場所です。
40~50分登り続けてやっと山頂!
涼しい風がとても心地よいです。
遠くに日光連山 360度のパノラマ 登って本当によかった!!
男体山が微かに見えます。 手前に敷地もあります。
この辺りが豊かで、昔から大事にされていたところなのだと感じることができました。
私たちは建物を設計するときに、その場所の風土や雰囲気を大切にしています。
ところで、この山頂にはとてもちゃんとした防水袋に入った
「登頂記録」なるノートがありました。
そこには、「トレーニングのため5往復をするつもり。
1回目が終わったが物足りない・・・」と書いているツワモノが。
自分には、しっかり登山だったのにすごい人がいます。
その後に、ここに建っていただろう城の絵を自分ならどう建てるか
スケッチにして描き残し、山を下りました。
もし登る機会があれば見てみて下さい!
現地調査のお話でしたが山や森の写真ばかりになってしまいました。
これから、このような調査がお家のカタチに、どのように表れていくかご報告していきます。
ちょっと地味ですが楽しみにしていてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。 野田 直彦でした。