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こころ引かれる建物たち

事務所の日常

こんにちは 朝晩は寒くて季節の変化を感じるこのごろです。

今回は、普段お家の設計をしている私がどんな建物に興味を持ち、

どのようにデザインに活かしているかについてお伝えしたいと思います。

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この建物は四国、愛媛県の山間にあった農家の2階建て木造倉庫です。 

水田の緑のなか、白い壁が映えます。

中で作業もするのでしょう、カタチのいい窓が規則正しく配置されています。 

それぞれの窓に雨の日でも換気できるよう、小さな庇が付いているのも心憎い配慮です。

そして最も印象深いのは建物全体のプロポーションと

(高さと巾の比率。この建物は高さが抑えられています)

それを際立たせる、外壁や屋根の材料のシンプルさです。   

これらの要素がこの素朴な建物を、品よくしているのだなと思います。

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この2階建ての納屋は北海道をレンタカーで走っているときに見つけた建物です。 

広々とした気持ちのいい場所にそっと置いてある感じです。

屋根も外壁も薄い鉄板でつくっている切妻屋根のこれ以上ないほどのシンプルな外観です。 

前の建物と同じで高さが低くつくってあります。

低く作ることで材料を節約したり、使い勝手をよくするなどの理由があるのでしょう。  

専門的になりますが建物は、屋根が地面に近いほうがプロポーション良く見えることが多いのです。

この大きさで家をつくったらどんな構成になるのか、つい考えてしまいます。

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この古びた木造の小屋は、山形県酒田市で見つけた小船を格納するためのものです。

外を形つくっている材料は基礎の石と、杉材の外壁、鉄板の屋根と3種類しかありません。

しかも石と木は天然の素材です。 

地元にある材料を普通に、正直に使っているのだと思います。

正方形の木の出入り口は、高さが1.8m程で頭をぶつけそうですが、

巾広のドアを引き、くぐる感じがとても良い雰囲気なのです。 

最近は背の高いドアが多いですが、常識にとらわれることはないなと思います。

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材料や形のシンプルさでは究めつけの、ほんとうの納屋です。

以前 サンフランシスコに行った際に、北に200キロほど(恐る々る)走り

辿り着いたところに建っていたものです。

この納屋は屋根も外壁も柱も、なにもかもレッドシダーという

現地で豊富に採れる単一の木材でつくられていました。

寒々とした大地に立つ風雨に晒された姿は、

なにか近づきがたい雰囲気がありました。

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私たちがこころ引かれる建物は、有名な建築などではなく

誰がつくったのかわからない、生活に根ざしたものが多いようです。

私たちは様々な場所でお家を建てる機会をいただいていますが、

その場所だからこそできる建物を、ローカルな材料で正直に形にしたいと

考えています。

次回は昔からの技術と新しい技術をどう合わせていくかをお伝えします。

SEED設計室  野田 直彦 でした。

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