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地盤の下に棲むモノは・・・?

事務所の日常

こんにちは。梅雨入りが発表になりましたが、今日の茨城は気持ちよく晴れています。

SEED設計室では定期的に建築にまつわる色々な勉強会をおこなっています。

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今回は住宅を建てる地盤の強さとその試験方法と液状化対策がテーマでした。

講師は私達がいつも地盤調査をお願いしている

ジャパンホームシールド株式会社 の住宅地盤技士 齋藤さん。

とてもわかりやすく説明していただき、穏やかな人柄なので私達も質問がしやすい雰囲気です。

今回は、現場で実際に調査をしていただいている高橋さんにもお越しいただきました。

(下の調査している画像は高橋さんです。)

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一見しただけでは、わからない地面の下。

でも地震時には、この地盤の強さと性質が建物の強さと一体となって現れ

建物へのダメージの大小に違いが出ます。

ですから、私たちはこの地面の下の性質をできうる限り

正確に把握したい、しなければと考えています。

建て主様から建築のご依頼を受けると、私たちは役所での法的な調査や

現地での周辺設備・環境(上下水道、電気、接道、周辺の雰囲気などなど)調査を

おこないます。

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さらに詳しい地盤調査の前に、近隣の過去の調査データを元におおまかなその土地の状況を正確をとらえます。

この段階で地盤補強工事が必要そうだと予測できれば見積りに計上しておけるので

不測の出費にびっくりする、予算オーバーになってしまうという事を避けることができます。

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これは東海駅周辺の地盤マップです。

この地図により、それぞれの敷地の強さや、改良工事がされたかどうか? 

について過去を遡って知る事ができます。

(※データ保護の為、画像を荒くしています。)

この講習に先駆けて普段からNHKで放送された大地震と建物の崩壊についての

特集をいくつか観ていました。

その中で、2016年熊本大震災で住宅が倒壊した被災者の方の

「まるで地面の下に魔物がいるような感じがした。」との証言がとても印象的でした。

それぐらい非現実的な怖い経験だったのだろうと想像できます。

地盤を構成する、土、砂、泥、水の挙動を予測するのはとても難しく、

調査や補強工事にも予算的な限界があります。

けれども、建物の被害はそのまま人命と財産に関わる問題です。

居心地の良い住まいを乗せる地盤は、まず安全を確保してからという考えで

これからも勉強を続けていかなくては。と思っています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

SEED設計室/株式会社シード 野田 利恵でした。

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